かみ応えのある具を主役に。
かむことを意識して食べると、唾液が出て消化が促されるほか、アゴの筋肉が鍛えられてフェイスラインがすっきり。また、食事に時間をかけてよくかむと、少量でも満腹感が得られ、食べ過ぎの抑制にもつながります。
「アゴが痛い」「口が開けにくい」などの症状が気になる顎関節症は、ストレスやかみ合わせの悪さなど多彩な要因で起こるといわれ、左右の歯でバランスよくかむことも予防策の一つ。料理研究家の友兼由子さんに今回教わったのは、アゴの健康につながるしっかりかむレシピ。
「野菜は大きめに切り、かためにゆでて余熱で火を通します。栄養分が損なわれにくく、よくかむことで食材のおいしさが味わえるので、食事の楽しさにもつながります」。
旬の食材を使ったり、調理法を工夫して食感を楽しむなど、かんで味わうためのヒント満載のレシピで、かむ習慣を身につけたいものです。
POINT.1
食材は取り置き食感を残す
タケノコとタコはブイヨンで煮て取り出し、炊き上がったご飯に混ぜて歯応えを生かす。旨みが出た煮汁は取り置き、炊飯時に混ぜる。
POINT.2
バターは冷たいまま使う
バターは冷蔵庫に入れておき、冷たい状態で炊き上がったご飯に混ぜるのがコツ。風味が全体に行き渡り、ご飯にツヤが出る。
タケノコ
時間が経つとえぐみが出るので新鮮なうちにゆでる。穂先より根元に近いほうが歯応えがいい。タンパク質や食物繊維に富む。
タコ
アミノ酸の一種・タウリンという栄養成分は、疲労回復に役立つと言われる。かむほどに旨みが出るので歯応えを残して調理。
料理研究家 友兼 由子さん
ともかねよしこ/ケータリングやフードコーディネート、食をプロデュースする「L.A.C.」主宰。モロッコなどの北アフリカ、アジア、ヨーロッパで出会った各国の家庭料理を得意とし、雑誌などの各メディアで活躍中。神戸で毎月少人数制の料理教室を開催。