動悸、息切れ…肋骨がうまく動いていない影響かも?

「呼吸」は誰もが無意識のうちに絶えず繰り返している必要不可欠な身体の機能ですが、
問題を抱えている方も少なくはありません。

呼吸に関するお悩みのうち、代表的なものに「動悸・息切れ」があります。

目次

動悸、息切れって?

「動悸」とは心臓の拍動が強く、または速くなり、脈拍が乱れているように感じる症状です。
激しい運動をしたときには誰でも感じるものですが、ちょっとした階段の上り下りや、小走りなど軽い運動でも動悸を感じる場合は、まず、心臓の働きが低下している可能性を疑いましょう。

心臓は全身に血液を送りだす役割を担っています。心臓の働きが低下し、一度に送り出せる血液の量が減ってしまうと、心臓は拍動の回数を増やすことで、全身へ送り出す血液の量を保とうとします。
また、心臓の機能には問題がなくても、睡眠不足や多忙などストレスの影響で自律神経が乱れることによって動悸が起こる可能性があります。
女性の場合は、生理周期や更年期に伴うホルモンバランスの変化が自律神経の乱れに影響している場合もあります。

「息切れ」とは、呼吸のリズムが乱れる、呼吸がしにくく苦しいなど、呼吸の際に不快感がある症状です。
息切れも動悸と同様に、激しい運動をしたときには誰でも感じるものですが、通常、軽い運動ではあまり現れません。
階段の上り下りなどの軽い運動で息切れを感じる場合は、呼吸器の疾患や心臓の働きの低下を疑いましょう。
肺などの呼吸器に疾患があり、必要な量の酸素を体に取り込めていない可能性があります。

また、酸素は心臓から送り出される血液によって運ばれます。心臓の働きが低下することで、送り出せる血液の量が減ってしまうと、運ばれる酸素の量も減ってしまいます。
呼吸器の疾患や、心臓の機能低下などよって、足りなくなった酸素を補おうとして、息切れが起こっているのかもしれません。

動悸、息切れと肋骨の意外な関係

動悸や息切れが気になるようであれば、まずは医療機関を受診することをおすすめしますが、医療機関で問題が見つからなかった場合、「肋骨の動き」が呼吸に影響しているかもしれません。

通常、息を吸い込んだとき、肺が取り込んだ空気によって大きく膨らみ、膨らんだ肺によって肋骨も押し広げられます。
しかし、肋骨の動きが悪くなっていると、肺が膨らみにくくなり、吸い込める空気の量が減ってしまいます。

肋骨といえば、あまり動いているイメージはないかもしれませんが、周りの骨との間に関節が存在するので、実は大切な臓器を守るために、必要に応じて動いているのです。
そして、肋骨を動かすのは、肋骨の周囲にある肋間筋や、その奥にある横隔膜という筋肉たち。
これらの筋肉が凝り固まってしまうと、肋骨がうまく動かず、呼吸時に肺が膨らみにくくなり、「浅い呼吸」になってしまいます。
浅い呼吸では、一度に取り込める酸素の量が少ないため、無意識のうちに呼吸の回数も増えるのです。

無意識のうちに、徐々に浅い呼吸になると、日常生活ではなかなか呼吸が浅いことを自覚することができません。以前は平気だった軽い運動をしたときに息切れと動悸が起こる場合は、「深く呼吸ができているのか」を意識してみてください。

どうして肋骨が動きにくくなるの?

肋骨が動きにくくなる原因は、普段の姿勢や生活習慣にも関係があります。
肋骨が内側に圧迫するような猫背やストレートネックなどの前傾姿勢が続いたり、体が歪んで左右のバランスがとれていなかったりすると、肋骨の回りの筋肉が凝り固まりやすくなります。

自宅でできる胸郭を広げるストレッチで凝り固まった肋骨周りの筋肉をほぐしていきましょう。

それでも 身体に何か症状を感じたり、気になることがある方はプロに見てもらうことをおすすめします。

おすすめセルフケア

《胸郭を広げるストレッチ》

①イスに座って脚を肩幅程度広げ、頭の後ろで両手を組む。

②上半身の側部を伸ばすことを意識して、上体を右に倒す。

《小胸筋のストレッチ》

①右手を上げて手の平を壁につける。

②右足を大きく一歩前に出す。壁に体を寄せて脇を伸ばす。

③徐々に体を前に移動させて脇の角度を変えていく。

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