スパイシーな魚のトマト煮。暑い日が続くと、つい冷たい飲み物などをとり過ぎてしまいがちに。オフィスや乗り物の中も冷房が効いている場合が多いため、体を内側から冷やしてばかりいると代謝が滞って血の巡りが悪くなり、体調を崩すことにもなりかねません。
今回、料理研究家の友兼さんに教わったのは、夏野菜を使った夏バテ予防のレシピ。「体が冷えて体温調節がうまくできない時に役立つのが、適度な酸味やアミノ酸、ビタミンを含む夏野菜。薬膳の考えでは体を冷やす食材も、火を通すと温める性質に変化。それに、夏野菜のカリウムは余分なナトリウムを排出して代謝を促すので、むくみやだるさの予防にも」。
さらにレシピに活用すると効果的なのがスパイス。「クミンの香りは食欲アップに。チリやジンジャー、コショウは代謝を促進。
代謝が良くなると夏の疲れが出やすい初秋を迎えた時に体が楽ですよ」。旬の食材にスパイスを取り入れて、夏を元気に乗り切りましょう。
POINT.1
イワシにマリネ液をサンド
手開きにしたイワシにマリネ液を挟む(切り身の白身魚などを使う場合はマリネ液をまぶす)。残ったマリネ液は味付けに使うので捨てずに。
POINT.2
トマトソースの旨みを活用
トマトソースが煮立ってきたらイワシを並べる。イワシにトマトソースの旨みが染み込むようにスプーンで回しかけ、フタをして煮込む。
イワシ
生活習慣病予防に役立つ脂質・DHAやEPAが豊富。良質なたんぱく質やカルシウム、疲労回復のビタミンB1、B2も多い。
スパイス
①白コショウ②ターメリック③チリパウダー④クミンパウダー⑤ジンジャーパウダー
①繊細な香りが魚料理に合う。モロッコ料理でおなじみ。②別名ウコン。肝臓の働きをよくする。カレーの鮮やかな黄色のもと。③豊富なカプサイシンで代謝アップ。④食欲を刺激する芳しい香りが魅力。⑤体を温めるのでチャイやスープに混ぜてもよい。
料理研究家 友兼 由子さん
ともかねよしこ/ケータリングやフードコーディネート、食をプロデュースする「L.A.C.」主宰。モロッコなどの北アフリカ、アジア、ヨーロッパで出会った各国の家庭料理を得意とし、雑誌などの各メディアで活躍中。神戸で毎月少人数制の料理教室を開催。